黒米酢とは何ですか？

黒米酢はアジア料理、特に中国料理で広く使われる調味料です。

赤米酢や白米酢と並ぶ、米酢の三つのバリエーションの一つです。色は真っ黒で、複雑な風味に中程度の酸味とほのかな甘みが特徴です。

その製造プロセスはバルサミコ酢に近いものの、原料が異なります。

黒米酢の起源は？

他の多くの穀物酢と同様に、黒米酢は中国で生まれました。やがてその製法はアジア全域に広まりました。黒米酢はもち黒米に酵母を加えて米酒を造り、これを原料とします。

その後、この酒に酢酸菌を加えて発酵させ、主成分の酢酸に変えます。

ただし、アジア各地へ伝わる中で、レシピは国ごとに少しずつ変化しました。

たとえば韓国や日本では玄米を使い、中国産に近い黒米酢が造られています。

一方、台湾ではレシピが大きく異なり、米に多くの野菜を加えて長時間漬け込むため、仕上がりはウスターソースに近い味わいになります。

中国料理のさまざまなレシピに使えます。点心、麺類、肉や魚の煮込み、冷菜など、幅広い料理に最適です。

また、香ばしいチリオイルを作り、麺の味付けに使うのもおすすめです

他の酢と同じく料理にキレのある酸味を与えるため、さまざまなサラダとの相性も抜群です.

白米酢と比べると、黒米酢は香りが豊かな点が特徴です。脂っこさを切るだけでなく、料理に複雑で奥行きのある風味を加えてくれます。

黒米酢が手に入らなくても心配はいりません。レシピで代用することは十分可能です。

重視するポイントによって代用品は異なります。単に酸味を加えたいだけであれば、入手しやすい白米酢や赤米酢など、近縁の米酢で十分です。

一方、黒米酢ならではの甘みと芳香を求めるなら、バルサミコ酢がおすすめです。

ただし注意が必要です。バルサミコ酢は黒米酢よりもかなりまろやかなので、水で薄めるなどして使用量を調整してください。

ほかにも選択肢はあります。麦芽酢やリンゴ酢は同量で置き換えられますし、赤ワインビネガーなら半量、さらに普通のリンゴジュースでも黒米酢1に対して3の割合で代用可能です。

保存は他の酢と同様、涼しく乾燥した暗所（戸棚など）が最適です。

この種の調味料は通常室温で問題ありませんが、メーカーによっては開封後の冷蔵保存を推奨している場合もあります。

黒米酢は、表示された賞味期限を数年過ぎても問題なく使用できます。

ただし他の酢に比べ酸度が低いため、風味の持ちはやや劣ります。5年以上品質を保ちたい場合は冷蔵保存がおすすめです。色の変化は劣化のサインなので、その際は廃棄してください