この🍥の絵文字、見覚えはありませんか? ラーメンの丼に浮かんでいたり、まな板の上に並んでいるのを見て「これって何?」と思ったことがあるかもしれません。その正体こそ、la cuisine japonaiseでおなじみの名物、かまぼこなのです!
Le kamaboko, qu’est-ce que c’est ?
見た目は「スリミ」に似ていますが、かまぼこは白身魚をすりつぶして半円筒形に整え、木の板にのせて仕上げたものです。基本的に白身魚のみで作られるため、赤身魚や肉は一切入りません。日本では毎年、特にお正月に縁起物として食卓に並ぶ定番食材です。
あの鮮やかなピンク色は、お祝いの席を華やかに彩るためのもの。緑や茶色に着色したものもあります。中央に渦巻きが描かれたタイプはアニメなどのポップカルチャーにもよく登場しますが、あれこそ渦巻き模様がトレードマークの「narutomaki」です。
D’où vient le kamaboko ?
文献上、かまぼこが初めて確認できるのは、平安時代(794〜1185年)の『類聚雑要抄』とされています。この書には、天皇の食事や儀式の宴、日常生活の様子が記されており、そこに描かれた挿絵がかまぼこの最古の記録といわれています。
当時のかまぼこは、細かく刻んだ魚肉を竹に巻き付け、炭火の熾きで炙ったものだったそうです。では、どうして「かまぼこ」という名前になったのでしょうか。
蒲の穂(がま)の先端と矛(ほこ)に形が似ていたことから、当初は「蒲鉾(かばほこ)」と呼ばれていましたが、時代とともに発音が変化し「かまぼこ」となりました。現在おなじみの形と盛り付けは、室町時代(1336〜1573年)頃に定着したと考えられています。
Comment est fait le kamaboko ?
かまぼこ作りで最も大切なのは魚選びです。前述のとおり、白身魚が基本。ヨーロッパではアラスカポロックやブルーホワイティングなどが使われ、日本ではイトヨリダイのすり身がポピュラーです。
白身魚を三枚おろしにして水洗いし、さらに水に漬けて血合いや脂を落としたあと、細かくすりつぶします。このすり身に砂糖、塩、mirin、卵白、さらにsaké日本酒やsauce poissonを加えて練り上げます。こうしてできた生地を木の板に塗り付け、加熱して完成。調理法はいくつかありますが、伝統的には蒸し上げて、粘りと弾力のあるしっかりとした食感に仕上げます。食感はソーセージより柔らかく、プリンよりはしっかりしています。
ところで、なぜ木の板にのせるのでしょうか。一般に「からいた」と呼ばれるこの板は、余分な水分を吸い取ったり、逆に乾燥しすぎたときには水分を戻したりして、生地の湿度を一定に保ってくれます。多孔質で呼吸する木製だからこそ可能な働きで、かまぼこ作りには欠かせない道具なのです。
Quelles sont les différentes variétés de kamaboko ?
蒸す・焼く・揚げる・ゆでるなど、調理方法によってかまぼこは多彩に変化します。最もポピュラーなのは蒸しかまぼこですが、焼いて作る「焼き抜きかまぼこ」には笹かまぼこ、なんば焼き、白焼きかまぼこなどがあります。
「ちくわかまぼこ」は、魚肉を竹棒に巻き付けて炭火で焼く(竹輪焼き)か、蒸す(竹輪白)方法で作られます。
熱湯でゆでて仕上げるタイプには、はんぺん・すじ・つみれ、そして前述のなると巻きなどがあります。一方、さつま揚げ、白天、じゃこ天、ごぼう天などは油で揚げたバリエーションです。
カニやエビ、ホタテの身そっくりに成形したデコレーションかまぼこなど、創作系も少なくありません。ご想像のとおり、そのバリエーションは数え切れないほど。かまぼこはまさに無限の味覚ワールドなのです。
Le kamaboko en cuisine, ça donne quoi ?
かまぼこは薄く切ってsauce sojaとわさびでシンプルに味わうのが定番です。また、ramen(なると巻き)をはじめ、ちらし寿司、kitsune udon、soba、鍋物、伝統的な弁当、chawanmushiなど、さまざまな料理に彩りと旨みを添えます。
Où trouver du kamaboko ?
材料さえそろえば、家庭でも意外と簡単にかまぼこを手作りできます。とはいえ、まずは気軽に試したいという方は、ほとんどのアジア系食材店や専門店、日本料理店(もちろん!)で市販品を手に入れられます。
Comment conserver le kamaboko ?
保存は冷蔵が基本。密閉容器に入れて冷蔵庫で保管し、表示の賞味期限内、開封後はできるだけ早めに食べ切りましょう。