日本で人気の定番料理、鶏の唐揚げをおいしく本格的に作るレシピ
鶏の唐揚げ(日本式フライドチキン)は、世界でも屈指のおいしさを誇り、日本料理の定番でもあります。
香ばしくジューシー、しかも驚くほどカリッと仕上がるので、手間をかける価値は十分です!
三度揚げと下味漬けを組み合わせることで、唯一無二のカリカリ感とジューシーさが生まれます
本物の唐揚げとは?
揚げ物はもともと日本の伝統料理ではなくポルトガルから伝わったものですが、脂っこい料理を好まない日本ではしばらく定着しませんでした。油が手頃な価格で手に入るようになって初めて、天ぷらなどの揚げ物が庶民に広まったのです。
第二次世界大戦後の食糧難を受け、政府は大分県宇佐市に大規模な養鶏場を開設しました。これが唐揚げ誕生の大きな契機となります。
現在、唐揚げは居酒屋、ファストフード店、専門店などあらゆる場所で提供され、国内だけでも数え切れないほどのバリエーションがあります。純粋主義の方には申し訳ありませんが、唐揚げとは一つの料理名ではなく調理法を示す言葉であり、絶対的な正解レシピは存在しないのです
唐揚げの本当の定義
人気のあるアジア料理サイトを運営する立場として「これこそ本物! 他は偽物だ!」と声高に主張するのは簡単ですが、そんなことを言えば日本人の友人には間違いなく笑われますし、大学時代の恩師にも顔向けできません。
要するに、唐揚げはプロセスで定義されます。鶏肉を下味に漬け、粉をまぶして揚げるという手順です。粘度の高いバッターを使う天ぷらやアメリカンフライドチキンとは対照的なのです。
このレシピが本格的かと聞かれれば、もちろんです。ですが唯一無二の正統レシピかと言われれば、決してそうではありません。
今回ご紹介するのは、竜田揚げに着想を得たスタイルです。竜田揚げは下味に醤油を加えるため、揚げ上がりが赤みを帯びるのが特徴。片栗粉が多いと赤い地肌に白い島模様が浮かびます。私は衣を軽めに仕上げるのが好みですが、お好みで調整してください。
鶏の唐揚げの材料
鶏肉:もも肉は必須です。入手が難しい場合は胸肉でも作れますが、風味はもも肉が格段に上です
酒:言わずと知れた日本酒で、本格的な風味には欠かせません。
濃口醤油:しっかり塩味のある醤油で、淡口醤油とは異なります。理想はたまり醤油、またはキッコーマンの濃口醤油。味わいは少しずつ違いますが、どれを使ってもおいしく仕上がります
鶏の唐揚げのコツ
日本では皮付きの骨なしもも肉を使うのが一般的で、胸肉とは比べものにならないほど風味があります。それでも胸肉を使いたいなら、まあ止めはしません
ヨーロッパでは、もも肉は骨付きで売られていることが多いので、私はよく肉屋に骨を外してもらいます。皮を残す理由は簡単。皮に含まれるコラーゲンと脂が熱で溶け、外はカリッ、中はジューシーに仕上がるからです
とはいえ、切っている途中で皮が外れてしまっても心配無用。十分ジューシーに仕上がります。
もうひとつの人気レシピ、私の牛肉入り焼きうどんもぜひお試しください
Ingredients
- 200 g 片栗粉
- 300 g 鶏もも肉 骨なし・一口大
下味用調味液
- 4 大さじ 酒
- 1 大さじ グラニュー糖
- 4 大さじ 濃口しょうゆ キッコーマンまたはたまりしょうゆでも可
- 2 大さじ にんにく みじん切り
- 1 大さじ しょうが みじん切り
指示
- 鶏肉を下味用調味液に入れ、最低2時間、できれば一晩漬け込む。時間をかけるほど味がしっかり染み込む。300 g 鶏もも肉, 4 大さじ 酒, 1 大さじ グラニュー糖, 4 大さじ 濃口しょうゆ, 2 大さじ にんにく, 1 大さじ しょうが
- 大きめの皿に片栗粉を広げ、鶏肉にまんべんなくまぶす。余分な粉は軽くはたいておく。200 g 片栗粉
- 揚げ油を180〜190℃に熱する。コンロは中強火が目安。
- 鶏肉を30秒ずつ3回揚げ、揚げるたびにキッチンペーパーの上で1分休ませる。