中国北部の風味に着想を得た、とびきりおいしいリエットのレシピ
今日は、とびきりユニークなレシピをご紹介します。私にとっては、中国とフランスの食文化が融合した最良の例のひとつで、そこに少しメキシコの要素も加わります。詳しくは記事の後半で。
中国風リエット?
そうなんです! まずは、リエットとは何かを押さえておきましょう。要はこの自家製シャルキュトリーは、肉と塩を一定の割合で合わせ、動物性の脂で数時間じっくり低温で煮込んだものに過ぎません。

この基本さえ押さえれば、肉(たとえば以前に作った仔牛のリエットや鶏のリエットなど)やスパイスを変えるだけで、好みに合わせていくらでも応用できます。そこで私の出番です。リエットの春に合わせて、アジア風のリエットを考案してほしいと依頼されました。作ってみたら、これが本当に絶品でした。
最近は北方系の中国料理をよく食べています。たとえばビャンビャン麺、担々麺、クミン風味の牛肉など。今回のレシピは、まさにその料理から着想を得ています。
アジア風リエットの主な材料

まずは青ねぎとにんにく。低温の脂でコンフィにして肉に溶け込ませ、しっかりとうま味を与えます。さらに、力強く爽やかな香りのコリアンダーシード、そして仕上げに全体をほんの少し引き締める有名な四川花椒。とはいえ、香りはごく控えめなのでご安心を。
アジア風リエットの楽しみ方
楽しみ方は2通り:
定番: 冷やしたまま、良質なパンにのせて
温かく: いわば「メキシコ風」。トルティーヤにのせ、マンゴーの簡単ソース、コーン、刻んだエシャロットを添えれば、たまらないおいしさです。

材料
- 1 kg 豚肉
- 10 g 塩
- 2 大さじ クミン 粉末
- 1 大さじ 四川花椒 粉末
- 2 大さじ コリアンダーシード 粉末
- 4 片 にんにく 皮をむき、潰す
- 4 本 青ねぎ 小口切り
- 10 g だしの素 粉末
- 400 g ラードまたは牛脂・鴨脂・ガチョウ脂などの動物性油脂
- 1 グラス 水(まずは半量を入れ、脂が溶けたら肉全体が浸かっているか確認)
指示
- すべての材料を鍋に入れ、弱火(10段階中3)にかける。

- フタをせずに4〜5時間煮る。

- 火を止める。
- 肉を取り出し、大きなボウルでほぐす。
- 鍋の液体は二層に分かれる。表面は脂、底の濃い部分は旨味(ジュ)。味は非常に濃いので、必ず回収する。
- 別のボウルを用意し、レードルで表面の脂をできるだけすくい取って移す。鍋にはほぼ旨味(ジュ)だけが残る状態にする。

- 脂が少し残っていても問題ない。鍋の中身をすべて肉のボウルに注ぎ入れて混ぜる。リエットのベースはこれで完成。
- 瓶詰め:ジャム瓶などの密閉容器を用意し、リエット大さじ2と純脂大さじ1(あらかじめ別のボウルに取っておいた調理用の脂)を交互に重ね、瓶が満杯になるまで続ける。最後は必ず脂で終える。
- しっかり密閉し、冷蔵庫で最大2週間保存する(瓶の殺菌に詳しい場合を除く)。
