醤油でじっくり煮込んだ、とろけるポークスペアリブ。夏にうれしい一品です!
日に日に気温が上がるこの季節、食卓にもひと足早く夏の気分を取り入れてみませんか。バーベキューの出番まではもう少し―そんな橋渡しにぴったりなのが、この中華風スペアリブです。やわらかな日差しと、ときおり降る春雨の間をつないでくれる、絶好の“つなぎメニュー”だと私は思っています。
下ゆでして煮込むだけ。手順は驚くほどシンプルです。

中華風スペアリブとは?
晴れた日にグリルで焼くスペアリブはおなじみですが、下ごしらえと味付けをきちんとすれば、この肉がいかにジューシーかは言うまでもありません。
別名「コート・レヴェ」とも呼ばれ、カナダの中華ビュッフェでは定番の一品(中華風マカロニ、スーガイチキン、オレンジ風味カリカリ牛肉などと並ぶ人気メニュー)です。ケベックの読者の皆さまからリクエストを多数いただきましたので、この愛されメニューを昔ながらのスタイルで詳しくご紹介します。
中華風スペアリブは、味わいこそ奥深いものの、作り方は驚くほど簡単。塩こしょうだけでは出せないコクを、煮込みダレでじっくり引き出します。
今回は炭火もオーブンも不要。リブを一口大に切り、甘じょっぱくとろみのあるタレでコートしたら、下ゆでのあとにソースでコトコト煮込むだけです。

肉好きにはたまらないこの一皿ですが、中華風スペアリブとチャーシューのレシピはしっかり区別してください。チャーシューは、はちみつ、モラセス、ホイシンソース、五香粉、ごま油で作る漬け込みだれが特徴です。
中華風スペアリブに適した部位は?
スペアリブは大きく背骨側の「バックリブ」と、バラ肉側の「サイドリブ」に分けられます。それぞれの特徴を知り、好みに合わせて選びましょう。
§§TAG82§§§バックリブ(一般にベイビーバックリブとも呼ばれる)は、肉付きが良く脂身が少ない分、価格はやや高め。しっかりした肉を食べたい方に最適です。
対して、サイドリブは肉は少なめですが脂肪と骨が多く、価格も手頃。骨からほろりと外れる濃厚な旨味を楽しみたい方に向いています。
中華風スペアリブの主な材料

ライトしょうゆ&ダークしょうゆ: ライトしょうゆはキレのある塩味と旨味を、より濃厚で甘みのあるダークしょうゆは深いコクと色合いを加えます。
砂糖: 醤油の塩気をまろやかにし、タレにキャラメル風味を与えます。私は白砂糖派ですが、ブラウンシュガーでもOK。
紹興酒: 中華料理らしい芳醇な香りを添える米の醸造酒。なければシェリー酒で代用可能です。
米酢: 穏やかな酸味で肉を柔らかくし、味を引き締めます。
青ねぎ: 仕上げに散らして彩りと爽やかさをプラス。

Ingredients
- 500 g 骨付きスペアリブ 1〜2cm幅にカット(1切れに骨が約3本つく程度)
- 1 焼き重曹 小さじ1(150℃のオーブンで1時間ロースト)
- 1 焼き重曹 小さじ1を溶かした水 1ℓ
マリネ液
パン粉
- 4 コーンスターチ 大さじ
- 1 大さじ ピーナッツオイル
- 0.5 大さじ ごま油
Instructions
- 重曹を150℃のオーブンで1時間ローストする。取り出す際は必ず手袋や耐熱器具を使用すること。
- スペアリブを1〜2cm幅に切り分ける。
- ボウルに水1ℓを張り、焼き重曹小さじ1を溶かす。スペアリブを入れ、30分ほど浸けておく。
- 水を捨て、ボウルに冷水を流し入れながら、片面ずつ数分間もみ洗いする。裏側も同様に行い、合計で約12分洗う。肉の色がかなり白っぽくなればOK。
- 肉をサラダスピナーに入れ、約2分回してしっかり水気を切る。水がまだ赤く濁るようなら、再度流水でもみ洗いを数分繰り返す。
- 冷蔵庫で30分ほどマリネする。時間があれば一晩置くとさらに味が染み込む。
- パン粉を加え、手でよく混ぜながら全体にしっかりとまぶす
- 強火で15分蒸す。